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注文住宅メーカーが提示している坪単価は意外といい加減？
住宅を建てようと注文住宅メーカーに訪れると、希望する内容に基づいて坪単価が提示されますが、こうした単価については意外といい加減に算出されるもので、金額をそのまま受け止めてはいけない事をご存知でしょうか。
いい加減な坪単価
坪単価はその金額に土地の面積を掛けることで全体の工事費用を把握することができますので、注文住宅メーカーを比較する際に判断材料の一つにする事ができます。しかしこうした単価についてそれぞれのメーカーが想定したモデルプランに基づいて算出されています。
モデルプランはそのまま適用される訳ではなく、個々のケースにあてはめると必ずしも一致するものではありませんので、数字としてはいい加減で参考にはならないのです。
メーカー側のプランはあらかじめどのような延床面積になるのか、また間取りや使用する建材から設備などを含めて、すべてはメーカー側が予想した要素に基づいて算出されます。しかし注文住宅の場合は建売住宅とは大きく異なります。
施主の方の希望を設計等に反映させる中では単価は大きく変わる事になるのです。例えば窓を二重窓にするのであれば資材を買い足し設置するために別途費用が掛かることは理解できますが、収納を増やしたり間取りを変えるだけでも単価は大きく変わる事になりかねず、注意が必要なのです。
坪単価をわざと低くするケース
また単価については消費者側が他のメーカーと比較を行なう事を承知した上で、わざと低めに設定しておくケースもあります。これはスーパーマーケットが安価に設定した目玉商品をエサにして購入客を釣るのと似たようなものであり、単価に釣られて見積もりを出すと実際の建築費用は高額になることもあるのです。
これには一つからくりがあり、単価は低くする一方でそれ以外の工事の部分で多くの費用を請求する事があります。一般的に単価については全ての工事費用を含めた金額と思われがちですが、単価はあくまで建物本体の建築費用のみに限られ、それ以外の付帯工事については別途で請求される事になるのです。
ではその他の付帯工事については具体的にどれくらいの費用が掛かるのでしょうか。付帯工事についてはそれぞれの住宅によりどのような工事を行うか、また一つ一つの工事の規模に応じて変わる事もありますが、一般的には総工事費のおよそ20〜30％程になる事が多くあります。
つまり70〜80％の建物本体の工事費に対して20〜30％の別途工事費が掛かるのが通常の割合になるのですが、この比率をややいじくり建物本体の工事費を少なくして単価を低く見せかける事もあるのです。
こうしたからくりについては消費者に分かりづらいもので、提示された単価が安いからと必ずしも工事費用全体が安くなる訳ではありません。
このケースでもまた単価はいい加減に設定されているものであり、他のメーカーとも比較をする中で平均的な単価より著しく低く設定されている場合は怪しいと考えた方が良いでしょう。
値引き幅本を上乗せするケース
また単価についてはわざと低くする事がある一方で、契約前の交渉で値引きをするためにあらかじめ値引き分を上乗せしているケースもあります。
高額な買い物する際には見積もりを取ることも多くあるのですが、その際に提示される金額は得てして曖昧な事が多く、例えばカーディーラーで車を購入する際は交渉する事で価格を落とすことができます。
この手の販売手法では、本来の売価に対してあらかじめ値引き幅が設定されており、営業マンは顧客と交渉する中で値引き幅の範囲で利益をより多く取ろうと粘るのです。
車の販売についてはこうした手法があるのは広く知られていますが、その一方で実は注文住宅メーカーにおいても同様の事情があり、交渉次第で値引きを期待できることもあるのです。
値引きについては全てのメーカーで行なわれている訳では無いのですが、話しを振ってみると交渉に応じてくれる事もあります。メーカー側からすればあらかじめ決められたラインより下回ることがなければ損にはならないため、少しでも利益を上積みするために大きい金額から提示する事が往々にしてあるので。
具体的な値引き幅についてはそれぞれで大きく変わりますが、中には数十万円から百万円ほどの大きな額を値引きしてくれることもあります。私たち消費者側からすれば交渉により得られる値引きは非常に嬉しいもので、出費を抑えてその分を家電や家具の購入などに充てることもできます。
しかし必ずしも喜んでいられる訳ではなく、こうした値引きが得られるのは事前に提示された単価が曖昧な金額である事を反証するものであり、この事一つとってもメーカーが提示する単価はあてにできる物ではないと分かるのです。
なお値引き交渉を行う際には一つ注意事項があり、値引きをしたことで本来とは異なる低品質の建材などを使われる可能性があります。特に過度に値引きするよう迫った場合には手抜きをされる事もありますので、しつこい交渉で問題が生じる事が無いよう気をつけることも重要です。
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